Googleカレンダー 初歩からグループでの活用を解説

Googleカレンダーは大変有名なオンラインカレンダー。言わずと知れたGoogleが提供する無料のオンラインアプリです。
既に使われている方も多いと思いますが、敢えて解説させていただきます。

以下の利用前提で説明してまいりますので、既にお使いの方にも参考になる部分があるかもしれません。

  1. 無料のGoogleアカウントでの運用
  2. 10名程度の会社内で共有
  3. ユーザーそれぞれがGoogleアカウントを保有
  4. ユーザーごとに、「全体共有する予定」「共有しない予定」「プライベート」と3つのカレンダーを作成
  5. 情報共有するカレンダーは「全体共有する予定」のみ

なお、この記事では、パソコンによる操作方法で、「Google ToDoリスト」と連携をしない方法にて解説してまいります。

Googleカレンダーを起動する

はじめて使われる方向けの解説です。

①Chromeを起動して、Googleアカウントにログイン

②右上のGoogleアプリメニューから「カレンダー」を選びます 

③「新しいGoogleカレンダーへようこそ」の画面になったら「OK」をクリック

④「カレンダーがダークモードに対応しました」の画面も「OK」をクリック

⑤このように、Googleカレンダーが起動します。

3つのカレンダーを作成

「全体共有する予定」「共有しない予定」「プライベート」の3つのカレンダーを作ります。

この3つの役割に触れておきます。

  1. 全体共有する予定
    外出や来客、会議といった社内全員に知らしめておきたいスケジュール
  2. 共有しない予定
    資料や書類作成、連絡予定など個々のタスク的なもの。これについては、「Google ToDoリスト」の活用もできますが、こごては使用しない前提で解説していきます。
  3. プライベート
    仕事以外のスケジュール。ここにプライベートの予定を記述しておくことで、自身の生活全体を可視化できます

「全体共有する予定」には、デフォルトで生成されたカレンダー、以下の例では「アイコー21 REPORT」を名称変更して使用します。デフォルトで生成されたカレンダーは、必ずマイカレンダーの最上位に表示されます。

①「全体共有する予定」の名称変更

この名称が他者に共有表示した際の表示名になりますので、相手にもわかりやすい名称に変えておきます。
なお、Googleアカウントに登録した「名前」と同一だと、他者が共有表示した際に、Gmailアドレスが表示され分かりづらくなりますので、わかりやすい名称にしておくことをオススメします。
今回は「A.Kobayashi_biz」としました。

②「共有しない予定」のカレンダーを作成
  1. 「他のカレンダー」の右側にある「+」をクリック
  2. 「新しいカレンダーを作成」を選択
  3. 名前を「AK biz-closed」、説明に「非公開の仕事」を記入
  4. 「カレンダーを作成」をクリック
  5. マイカレンダーに「biz-closed」が追加されていることを確認して完了です
③「プライベート」のカレンダーを作成

先ほどと同じ手順で「プライベート」のカレンダーを作成します。
名前を「AK private」、説明に「プライベート予定」と記入しました。

④マイカレンダーの表示を確認

このように表示されていればOKです。

この並び順については、デフォルトのマイカレンダー、ここでは「A.Kobayashi_biz」が最上位、それ以外は名称順になります。
従って、カレンダーの名前は、この配列を意識して付けると良いでしょう。

カレンダーの共有方法

全体共有する予定、こごては「A.Kobayashi_biz」を他者のGoogleカレンダーで閲覧できるように設定していきます。

(1)設定と共有

マイカレンダーにある対象のカレンダーより「設定と共有」を選択します。

(2)「ユーザーやグループを追加」をクリック。
(3)共有アカウントと権限

共有するGoogleアカウントを入力して、その権限を選択します。

権限について
  • 予定の表示(時間枠のみ、詳細は非表示)
    時刻と「予定あり」だけが先方に表示されます。

  • 予定の表示(すべての予定の詳細)
    対象の予定をクリックすると詳細な内容を確認することができます。

  • 予定の変更
    相手が予定の変更や追加、削除を自由にできるようになります。
    共同管理に便利ですが、誤編集のリスクもありますので注意が必要です。
  • 変更および共有の管理権限
    全権委任の形になり便利ですが、よりリスクが高くなります。

推奨は「予定の表示(すべての予定の詳細)」です。「予定の変更」「変更および共有の管理権限」は、必要に応じて個別の予定で設定した方が安全です。

(4)グループで共有することも可能

グループ共有については、「Googleグループ」というツールを使用して一括で共有することができます。Googleグループは、複数のGoogleアカウントをまとめ1つのアカウントのように扱える機能です。

Googleカレンダー表示形式の選択

右上部にあるこの部分で、表示の切り替えが可能です。

予定の追加方法

例として、10/22(水)の午後2:00~3:00で、〇〇〇株式会社を訪問、という予定を追加します。
以下は、表示形式が “週” の場合です。

(1)対象日時を選択

対象日時のところをクリックします。範囲をドッラグして時刻を範囲指定することも可能です。

(2)予定追加のウインドウが起動します。
(3)タイトルを入力

タイトルに「〇〇〇株式会社を訪問」と入力

(4)日時の確認と変更

日時を確認、必要に応じて変更

(5)登録するカレンダーを選択

どのカレンダーに登録するかを選択し、「保存」をクリックします。

(6)表示確認

するとこのように予定が表示されます。

予定の変更と情報追加

対象の予定をクリックすると、このような詳細が表示され、鉛筆マークをクリックすると、編集ができます。

予定の編集画面です。

予定の編集機能

ここには様々な機能が詰め込まれていますので、すべてを常に使う訳ではなく、必要に応じた機能を使うものと理解してください。

(1)タイトル:Googleカレンダーを開いたときに表示されるテキスト

(2)日時:いつからいつまでという入力になります。ただしGoogleカレンダーの仕様上、「いつから」「いつまで」の一方だけの指定はできません、必ずFrom Toで入力する必要があります。

(3)時刻を決めない場合とルーティーンワークの登録に使用します。

(4)ここからGoogle Meetの会議を作成できます。なお、無料版では、参加者が2人の場合は最大24時間まで、3人以上では最大60分までの会議が可能です。

(5)訪問先などを登録でき、Googleマップに連携されます。

(6)リマインドメッセージのタイミング設定ができます。必要のない場合は「×」で削除できます。

(7)リマインドメッセージを複数回行う場合に追加できます。

(10)この予定に他者を招待した場合に、相手のGoogleカレンダーへの表示形式を設定します。

公開非公開
予定あり予定のすべてが表示される「予定あり」とだけ表示。詳細は非表示
予定なし予定のすべてが表示される他人からは予定自体が見えない

(11)タイトルに書ききれない詳細を記入します。

(12)ゲストを追加する際に使用します。
「ゲストの権限」は、予定に招待したゲストがどこまで操作できるかを決める設定です。

  • 予定を変更する
    ゲスト自身が日時・場所・説明などを変更できる。主催者以外にも編集権限を与える形。共同管理に便利ですが、誤編集のリスクもあり得る。
  • 他のユーザーを招待する
    ゲストがさらに別の人を予定に招待できる。開かれた会議などに便利。逆に、限られたメンバーだけにしたい場合はオフにすべき
  • ゲストリストを表示する
    他の参加者をゲストが確認できる

躓きそうなポイントを解説
「カレンダー共有」と「ゲスト追加による予定共有」は別のものです。

  • 「カレンダー共有」は、この例では「A.Kobayashi_biz」すべてが対象で、相手のGoogleカレンダーに予定は追加されません。
  • 「ゲスト追加による予定共有」は、個別の予定を共有するもので、相手のGoogleカレンダーに予定が追加されます。

まとめ

Googleカレンダーは、単なる予定表ではなく、個人とチームの“時間”をつなぐコミュニケーションツールです。

無料のGoogleアカウントでも、複数カレンダーの使い分け、公開・非公開設定、そしてゲスト権限による共同管理まで、中小規模の組織には十分すぎるほどの機能が揃っています。

ポイントは、目的に応じてカレンダーを整理すること。

「全体共有する予定」「共有しない予定」「プライベート」この3本立てで運用すれば、仕事と生活を無理なく整理でき、チームの予定も可視化されていきます。

また、「カレンダー共有」と「ゲスト追加による予定共有」は似て非なるもの。

全体を見せたいのか、個別の予定だけ共有したいのか、目的に応じて使い分けることで、より安全で効率的な運用が可能になります。

Googleカレンダーは、日常の小さな手間を減らし、チームの動きをスムーズにする“縁の下の力持ち”。

一度仕組みを整えれば、もう手放せなくなるツールです。